今回は乳頭の形が左右とも変だということで整えたいとのご相談に来られた方をご紹介します。
術前の状態は左右ともに強い不整および乳頭の分裂を認めました。
できる範囲でということで乳頭の形成術を行わせていただきました。
結果的にはバランスの取れた乳頭を形成することができました。
同じように乳頭の不整および分裂乳頭でお悩みの方には参考になると思います。
施術前後のお写真紹介
・30代 女性
・授乳歴無し
両側とも乳頭の変形、分裂あり。
立位
≪術前≫
≪術後1ヶ月≫
≪術前≫
≪術後1ヶ月≫
≪術前≫
≪術後1ヶ月≫
≪術前≫
≪術後1ヶ月≫
右乳頭
≪術前≫右下から
≪術後1ヶ月≫
≪術前≫右上から
≪術後1ヶ月≫
左乳頭
≪術前≫左下から
≪術後1ヶ月≫
≪術前≫左上から
≪術後1ヶ月≫
手術サマリー
術前の段階ではどの程度きれいにできるかやってみないとわからない部分もありましたが、手術中に様々試行錯誤し、何とかバランスを保てました。
できるだけ乳管を温存する方法で手術を行いました。
乳輪部分にはみ出ているように見える分裂乳頭もある程度形を整えることができました。
同じような乳頭の変形でお悩みのためにということでご本人様のご厚意でお写真を紹介させていただくことができました。
この場を借りてお礼を申し上げます。
乳輪処理について
≪術前≫左乳頭
≪術後1ヶ月≫
今回は分裂乳頭の乳頭形成術をするときに乳輪の一部を含めて処理を行いました。
お写真を見ていただくとわかりますが、乳輪部分のいびつ感がなくなっています。
どのようにすればこのように形成できるかは術前の評価と手術テクニックが必要です。
乳輪の処理は必要がない時には行いませんが、できるだけ乳輪を自然に見せたいので必要な時には行います。
乳輪の処理は自然に見せるように行う手術なのでどの部分が処理をされているのか一見わかりにくいです。
今回は頑張ったかいがあってかなり自然に形成することができました。
頑張っても形に限界があったり、相応の傷ができたりすることがあります。
当院では乳輪縮小術などを含めて乳輪の処置はできるだけ行わないようにします。
なぜなら乳輪の傷は目立つからです。
それを敢えて行う場合には細心の注意を払いながらデザインをしています。
とても労力と時間がかかります。
今回は乳頭の形成術と乳輪の処置を含めて通常の倍以上の時間がかかりました。
あまり細かいことを気にせずにただ単に小さくするのでよければそれほど時間を要しません。
ただし、術後にあまり喜ばれないのでそのような手術は積極的には行いません。
乳輪を含めたトータルのデザインと形成を行ったとしても今回ほど綺麗にならないこともあります。
いろいろ限界もありますができるだけ魂を込めて手術を行っています。
今回の行った施術内容
変形乳頭に対する乳頭形成術(乳輪処理を含む)
乳頭形成術のリスク・副作用など
・綺麗な丸にならずにいびつ感が残る可能性
・大きさをほどほどしか小さくできない可能性
・左右差が残ることがある(まったくの対称は無理)
・血行不良が起こると乳頭の壊死・消失することがありえる
・傷が白く抜ける可能性がある
・乳頭の感覚がにぶくなる可能性
・感染症
・創離開(縫ったところが開いてしまうこと)
などあります。
費用について
今回ご紹介した程度の変形乳頭に対する乳頭形成術 両側45万円(税別)
点滴麻酔 2万円(税別)
変形乳頭に対する乳頭形成術は見積もりが必要になります。
参考になれば幸いです。
医師 石川勝也
2003年 防衛医科大学校卒業
日本形成外科学会専門医
日本美容外科学会専門医